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古伝武術の術理 甲野氏の著書は技術書というよりは研究レポートといった趣があります。この本も、「井桁崩し」と名づけた身体運用方法と理論、その具体的応用技を紹介したものです。合気道の一教、ニ教、呼吸投げなど攻める気がなく守りの意識で頑張れれたら効かないといったシチュエーションでもかかるといった写真付き実技解説は興味深いです。 解説の解説になりますが、主観で井桁崩しを語るならば・・・ 井桁(平行四辺形)の崩しとは、二人が向い会い平行に棒を持って引っ張りあう姿をイメージすると分かりやすいかもしれません。右手の棒を押しつつ、左の棒を引く。一方を前方向に力を働かしつつ、もう一方を後ろ向きに力を働かす。それはより円運動を小さくするための方法なのだと思います。 ワイパーと車輪で考えるならば、ワイパーは一点を支点として大きな半円を描く、しかし、車輪は軸を一点として円を描く。作用反作用がバランスを保つことによってお互いの力を支えあっているから遠心力に振り回されることもない。そして、引く力が押す力となり、押す力が引く力となる。そういうことなのかもしれません。
捻らず、回らず、タメを作らず。 甲野氏の著書は技術書というよりは研究レポートといった趣があります。 この本も、「井桁崩し」と名づけた身体運用方法と理論、その具体的応用技を紹介したものです。合気道の一教、ニ教、呼吸投げなど攻める気がなく守りの意識で頑張れれたら効かないといったシチュエーションでもかかるといった写真付き実技解説は興味深いです。 解説の解説になりますが、主観で井桁崩しを語るならば・・・ 井桁(平行四辺形)の崩しとは、二人が向い会い平行に棒を持って引っ張りあう姿をイメージすると分かりやすいかもしれません。右手の棒を押しつつ、左の棒を引く。一方を前方向に力を働かしつつ、もう一方を後ろ向きに力を働かす。それはより円運動を小さくするための方法なのだと思います。 ワイパーと車輪で考えるならば、ワイパーは一点を支点として大きな半円を描く、しかし、車輪は軸を一点として円を描く。作用反作用がバランスを保つことによってお互いの力を支えあっているから遠心力に振り回されることもない。そして、引く力が押す力となり、押す力が引く力となる。そういうことなのかもしれません。
裏から表へ 元武術稽古研究家の甲野善紀氏による身体の動かし方に関する本。例えばここに平行四辺形があるとしよう。各辺を(1)曲げない(2)長さを変えない(3)固定しないものとして形を変えるものとする。そうすると(1)鋭角がより鋭角になるか(2)鋭角が鈍角になるかの2通りに変形できる。その時、各頂点は固定されないで移動する。本書ではそのことを支点が動くとし、身体において辺は骨、頂点は関節と考えて身体の動きにあてはめて説明している。残念なことに写真を多く使用している割に動きが解りづらいし解説自体もわかりやすいものではない。しかしながら、一通りの動作の説明に終始し、説明できない部分は感覚として扱う武道書が多い中で、動きそのものを一つのモデルで説明した本書は画期的である。この本この術理により甲野氏は裏の体育の人間から表の体育の人間になったといってよい。 なお、上記解説は評者の理解であり著者の意図とは必ずしも同じでないことはお 断りしておく。
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